養鼈場(ようべつじょう)とは?

養鼈場

養鶏?養豚?いいえ、養鼈場です

すっぽんを養殖する場所を「養鼈場(ようべつじょう)」と言います。養鼈場、耳慣れない言葉ですが、鼈を訓読みするとすっぽん。つまり、養豚場や養鶏場、養鰻場のすっぽん版、すっぽんを育てる場所というわけです。
養鼈場には溜池やコンクリート池などの養殖池があり、養殖池の底には砂や泥が敷きつめられています。これは、用心深いすっぽんが身を隠せる場所を好むため。日中、すっぽんは砂や泥に潜って過ごすのです。

孵化したばかりの赤ちゃんすっぽん

鹿児島鰻の養鼈場

鹿児島鰻の養鼈場は、うなぎのための養鰻施設を転用したもの。養鼈場には約120坪の池が複数あり、そこで約2,000匹のすっぽんを養殖しています。鹿児島鰻が有するうなぎの養殖池は、総面積にして約12000坪(普現堂事業所のみ)。それに比べると、まだまだ養鼈場の規模は小さいのです。
しかし、小さい養鼈場にも、様々な工夫が詰まっています。養殖池に高低差をつけたり、産卵のための砂場を設けたり…。また、同じ養鼈場でいくつかの砂を使い分けたりもしています。例えば卵を埋めるのは、粒の大きい粗めの砂。これは、孵化したばかりの赤ちゃんすっぽんが、砂の中から自力で這い上がれるようにするため。
様々な工夫を凝らした鹿児島鰻の養鼈場で、今日もたくさんのすっぽんたちがスクスクと成長しています。